林檎と窓と黒苺

新しいものを見つけたら。

Drive Genius 5と6 (注意が必要)

macOS Catalinaに接続しているポータブルHDDがバコバコと壊れるのでDrive Geniusを導入した話は以前に書いた通り.

 

ところがこれを使う時に注意すべきことがいくつか分かったので、この偏狭なブログに記録しておく.

 

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まずDrive Genius 5から.

 

Drive Genius 5はiGeekから日本語版が販売されている(実は他にも販売している会社があるのだがそれはこのブログを読み進めていただけるとわかる).

 

僕はこれをダウンロード販売で購入したのだが、よく見てみると Mojave対応 と書かれている.

 

現在のmacOSはCatalinaである.

 

よく読んでない方に問題があるのは承知しているが、Catalinaには完全に対応していないようだ(Catalina OSには対応していません。とはっきり記載はある).

 

それをなぜ知ったかというと使用中のmacファイルシステムに不整合が発見されたとDrive Genius5が報告してきたためBootwellを作成しようとしたのだが、この作成に半日以上かかり且つ起動しないのだ.

 

USBメモリは高速なものからUSBーCに対応したUSBメモリまで4種ぐらい試したが全て同じ結果だった. これはおかしいと問合せたところ対応していないことが判明した.

 

Bootwellの作成が遅い問題はGoogle先生に尋ねても事例は出てこない. 使用者が少ないのか僕の使い方が悪いのかわからない状態であった.

 

しかし今はわかる. 使用者が少数なのだ.

 

もうすぐBig Surがリリースされるが、Catalina以降に対応した日本語対応Drive Geniusは今のところ ない.

 

Apple Genius Barで使っている、という売り文句もこうなっては説得力が少ない、、、、と思ったらGenius Barに持ち込まれるmacはレガシーだから新しいOSで使えなかったとしても偽りではない、ということにも気がついた.

 

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そこで、Drive Genius6だ. これはProsoftから直接購入することができる. 

英語にアレルギーがなければ問題ないだろう.
僕はこれもダウンロード版で購入した.

 

ところが問題が2つあった.

 

一つはライセンスである.

 

Drive Genius6はWebから自由にダウンロードできる. これをインストールするとLite版としてたいていの機能を使える.

 

正規版としてActivationするとBootwellなどの修復機能が使えるようになる.

ところがこのActivationは、例え正規に購入していようとも1度だけしかライセンスされない.

 

これはどういうかというと、Drive Geniusがディスクの障害を発見し、Drive Genius導入以前のmacOSを復元し再度Drive Geniusをインストールしようとしてもできないのだ.

このリセットは1年に一回、要するにサブスクリプションの更新時にしかできないようだ.

 

障害が発見されデータを失うことなく未然にリストアできたのであるからそこで商品の役割は終了した、再度ライセンス料を支払い故障に備えよ、という意味なのだろうが気を付けなければならないところだ.

 

特にmacを複数台運用していて”Deactivate”(こういう機能がある) → ” Activate” で他macで使おうとしてもできないということだ. 使いまわすことを抑止しているのは理解できるのだが注意が必要だ.


”Deactivate”の存在意義というのは、ノートにDrive Geniusを導入すると「バッテリーを大量に消耗するが良いか?」というアラートが出ることからも、多くのバッテリ消費を嫌って非活性にするときにのみ意味があるのだろう.

 

二つ目はサポートだ.

アクティベートはProsoftが提供しているURLで表示される画面にメールアドレスまたは注文番号を入力すると利用可能なアクティベーションコードが提供される. しかし上のような状態になると真っ白な画面が表示されActivateしない.

入力画面の下部に問合せフォームへのリンクがあるので、おそらくは当然そのフォームを踏んでアクティベートできないことを質問するだろう.

 

ところがこのフォームの着信先はProsoftではない.

そしてアクティベートしないという問合せに対して「当社で販売した製品ではないので答えられない」という返信がくる.

Prosoftで購入したのだがどうもライセンス関係はリージョン毎にそれぞれの販社で管理されているようだ.

この”当社”はiGeek製品を販売している会社で、Drive Genius5までしか販売していないようだ.

 

使用者の目線ではDrive Genius6が示したActivation機能から呼び出されたWeb画面の問合せフォームなのであるからProsoftが答えるだろうと思うが、それは誤りなのだ.

 

ここで問合せの正解は、Drive GeniusアプリケーションのHELPの中にある、”Drive Genius Support”を選ばなければならない.

そこで得られる答えは上記 ”ライセンスは一台で一回こっきり” という回答だ. 

macOSは素晴らしいOSだし、MBPの筐体をはじめデザイン性、耐久性に優れていると感じる.

 

WindowsというOSでデータ消失など痛い目に遭い続け、Windows PCのプラスチッキーな質感、耐久性に辟易し、アルミ筐体のWindows PCを使ってみてもメーカ独自の様々なユーティリティに翻弄された僕の到達点である.

 

余談になるが、Fで始まるメーカのLifebookというWindows PCは「軽量化を極めた」が売りであるが、簡単に言うと安普請なプラスチックでできたPCで満員電車で人に押されようものなら液晶が割れるシロモノである. 
また、Hで始まるメーカのアルミ筐体でできたENVYというWindows PCは使用後1年も経たない間にキーボードとディスプレイを繋ぐヒンジが割れて飛び出すような脆さだ.同時期に使い始めた同型の8割が同じ症状で故障しているわけなので 使い方 というわけではなかろう.

 

macOSサードパーティ性のソフトウエアの少なさ、クセはより一層macユーザを先鋭化させ、そして非Macユーザから「信者」と言われる元凶なのだろう、と思う.

 

この記事でもmacOSの完成度について度々言及しているが、Windows10が一定の品質を確保し、WindowsPCがMBP並みの剛性、デザイン性とを併せ持つようになったらmac固執する意味はなくなってしまうのではないかと、このDrive Genius事案を経験し思うのだ.

 

(20201101)

 

20201104 追記:

Prosoft社の計らいによってライセンスをリセットしてもらいました.

ただし、英文のやりとりが必要で2〜3往復しないと簡単にリセットしてもらえませんでした.

その後、Drive Genius 6 のActivate -> Prosoftのライセンス入力画面 -> 日本の販売会社のWebページとメール でライセンスがアクティベーションされます.

この日本の販売会社が出力するWebページは、HTMLタグが表示されていたりするので、もう少しメンテナンスした方がいいと思うのですが、それを修正しなくてもいいぐらいしかユーザがいないんだろうな、と思うと多少悲しい思いがします.