林檎と窓と黒苺

新しいものを見つけたら。

OTOKO ミシンその4 (OTOKOミシンの限界?

ビジネストートを作ってみた.

 

内ポケット

 

全体

作ってみた、のだがミシンを使った箇所は、金具のステイとハンドルだけ. あとは全て手縫いとなった.

 

なぜか.

 

このトートを作成する前に同型のトートをフルミシンで失敗している.

型紙を作ってから革を切り出すので同型のパーツが作れる.

失意さえ乗り越えればリトライが可能だ.

 

失敗の原因はわかっている.

① OTOKOミシンの貫通力は申し分ない.しかし針が折れちゃうかも、という心配はよっぽどの操作をしない限りしなくてもいい.

 

だがスピードコントロールが難しい. モーターからの動力を差動してスロー&トルクフルにしてくれればこの問題は解決するのだが、針を下げた状態からトルクをかける時のフットコントロールが難しすぎる. フットコントローラを踏むテンポを掴んでも針が上がり切ったところでトルクが切れるので結局、手ではずみ車を動かすことになる. すると2〜3針進んでしまい、ビビり踏みするとトルクが切れたところで「ウィオーン」とモータが唸る. 

 

リズミカルに踏む、でただ縫うだけなら気持ちよく縫えるが、何かの基準線に沿って縫うことは難しいように思う.それは②の問題に関連する.

 

貫通力が強いということは針が上がってから器械的に針を落とす時の速度がそれなりに速いということを示す.ぱっとフットコントローラを離しても慣性が効いて革に傷がつく.なんなら貫いてしまう.

 

最終的に手回しでミシンをかけるに落ち着いてしまった. 布なら割と雑でも良さげだが革となるとステッチのズレは致命になる.

 

② ボックス送りは強力だ. 強力なのだがどうも生地(革)が右側に少しカーブする. これは針に向かって左側の送り機構が大きいことに由来するのではないか.

 

バッグの辺を縫っていると微妙にズレる.これを添え手で少し抵抗をかけるとステッチが歪む.

これは僕の操作の問題であることはわかっているが何かの基準線(”革の端から何ミリ”ではない)に沿おうとすると①の問題も相まって制御が難しすぎる.

 

世にはOTOKOミシンのモータとフットコントローラをハイパワーに換装したかたもいらっしゃるようだが、OTOKOミシンⅡの企画があるならば、高速縫いはそこそこで良いからトルクアップ&低速縫いをサポートしてほしいと思う.職業用ではないのだし.

 

以上の僕の技量を全棚に上げた結果、手縫い最強ということになった.

でも手縫いだとクラフト感がどうしても出てしまうんだよな.

 

そのうち職業用のミシンを買い増しちゃうかもなぁ..

 

OTOKOミシンは手軽に使えて小さいところを手回しで縫う分には最強なのだ.

それだと電源はいらない.

 

(20241114)